【経験者が語る】アパレル営業の仕事の楽しみ・やりがいについて。

僕は国産ブランドの営業職として5年、外資系ブランドの営業職として3年、計8年間アパレル営業として従事してきました。

 

アパレル営業の仕事内容は多岐に渡り、超多忙です。

残業は毎月100時間越え、休日出勤は当たり前の世界。

 

しかし、その分やりがいや楽しさも多いです。転職してその事を強く感じています。

現在は、事務員になり、仕事内容を比べれば、今の仕事など以前の1/3程度の力で十分なほど。

楽過ぎて定時には余裕で上がれ、プライベートの時間も充実しました。

 

しかしもう、以前のような仕事に対する“熱い思い”は一切なくなってしまいました。

 

今思えば一番自分が仕事に対して、やりがいを持ちモチベーション高く仕事に取り組めたのはアパレル営業でいた時だけです。

忙しいながらも生き生きと仕事をしていた頃をたまに思い返し、もうあの世界には戻れないのか…と少し寂しい気持ちになります。

 

これまで、アパレル系の記事を多く書いてきましたが、ちょっとネガティブな内容が多かったので、今回は『アパレル営業ってこんなに素晴らしいんだ』という、アパレル営業のやりがいや楽しみをまとめました。

 

これからアパレル営業を目指そうと思っている方の参考になれば幸いです。

 

アパレル営業の仕事のやりがい

エルバス
アパレル営業をしていて良かった!と思えた事をご紹介します!

仕事が多岐に渡り、スキルアップが図れる

アパレル営業のメインの仕事は、店舗マネジメントと取引先との折衝です。本社と店舗、店舗と取引先、本社と取引先の間に入り、それぞれを繋ぎ調整するパイプ役です。

売上管理・商品管理・スタッフ管理・取引先との交渉・展示会やショー準備と実施・イベントや新規店オープン準備などやる事は数え切れません。そして、常に店舗に寄り添い、何か問題が起きた時はフットワーク軽く動き対処する事が求められます。

これだけでも十分多い仕事量ですが、会社によっては他の職種を兼任する場合があります。

実際僕がいた会社がそうでした。

通常であれば、営業は直営店担当と卸店担当で分かれますが、僕がいた会社ではどちらも兼任した上に、営業がMD(マーチャンダイザー)とVMD(ヴィジュアルマーチャンダイザー)、DV(ディストリビューター)なども兼務していました。

各職種で担当が分かれるのが一般的なので、これだけ兼務すれば激務なのは当然です。

しかし、一方でやりがいがありました。

 

普通分担する仕事を一人で行う事が出来るので、当然スキルアップに繋がり、知識も増えます。

大手や外資系企業のように一つの歯車になることなく、自分の裁量で多くの仕事が出来るので、自信もつきます。

まさにアパレルのエキスパートです。

 

僕はここでの経験があった事で、転職の際に多くの企業から声を掛けてもらう事が出来ました。

 

小さい会社や新規ブランドなどはこのような体制を取っている事があります。もしスキルアップを図りたいと思う方はいきなり大手に行くのではなく、まずはこういった会社に進むのも手です。

僕はこの会社で経験した後、外資系企業に転職し、最終的には誰もが知る大手外資系アパレルから内定をもらいました。すべては最初の会社での経験があったからこそです。

また、この経験は他業種に転職しても役に立ちます。

大抵のことは何でも出来るようになるので、他の仕事がめちゃくちゃ楽になります。

 

日本全国・海外に出張に行ける

 

アパレル営業は店舗の見回りや取引先との商談の為、頻繁に出張に出ます。

僕の場合、多い時には50店舗近く管理していたので、月に2、3回は北は北海道から南は九州まで飛び回っていました。

常にスタッフや取引先と行動を共にする事が殆どなので、プライベートの時間はほぼありません。しかし、夕食時は取引先やスタッフに現地の人気店やお勧めのお店に案内してくれ、ご当地のグルメを存分に楽しめます。

あまり出張は好きではありませんでしたが、この時だけは来てよかったと思える瞬間でした。w

日本国内では、百貨店がある都道府県はほぼ回ったと思います。

 

海外ブランドの場合は、コレクション発表の際に海外出張に行く事もあります。

 

アクティブに全国・海外を飛び回りたいという方には、アパレル営業はとても良い環境だと思います。

 

多くの出会いがある

 

アパレル営業は前述したように、スタッフ、取引先、本社の間に立ちパイプ役を担います。

その為それぞれと密に関わるようになります。

 

まずはスタッフ。

全国に100店舗あり1店舗に5名いるとすると、それだけで500名のスタッフと知り合います。

今では全国各地に友人がいるような感じです。

日本全国どこに出掛けても、当時の仕事仲間と再会する事が出来ます。

また、正社員・契約社員・派遣社員・アルバイト・代行スタッフなど働き方の違う様々なスタッフが存在し、それぞれ異なる目的で働いており、仕事意識も異なります。

これだけいると今まで自分の考えにはなかったような規格外のアイデアとの出会いがあります。多種多様な考え方に触れ、多くの考え方や知識を吸収する事が出来ます。

 

次に取引先です。

基本的にアパレル営業は百貨店のバイヤーやマネージャーとやり取りする事になります。

 

ここで友好的な関係を構築しておくと、今後の転職活動で優位になります。

もし、同業種で転職した場合、また同じ取引先と繋がる可能性が高く、自分の武器として『自分にはコネクションがあります』と転職先に売り込む事が出来ます。

 

そして本社スタッフ

アパレルには、MD・VMD・DB・生産・企画・プレス・商品管理・その他バックオフィスのスタッフなど様々な職種が存在します。

その中で唯一営業が全ての職種と関わります。

 

アパレル営業は多職種連携のかじ取り役です。

相手が年上だろうが、大先輩だろうが関係なく、売上を作る為に施策を考え、その施策を最大限に活かす為に、各部署の協力を得なければなりません。

 

例えば、売上対策の一つとして店舗限定品を作りたいと考えたとします。

まず企画に説明し、デザインを起こしてもらいます。次に生産に工場や生地を選んでもらい、サンプルを作ります。そのサンプルを見てどれだけ発注するのかをMDと相談し、発注数を決めます。

そして販促のためプレスに、広告を打ってもらいます。

DBには納品日を伝え商品出荷の手配をしてもらいます。

店舗に商品が着いたら、VMDとレイアウトを決め、商品の展開方法を考えます。

 

この流れを全て営業が段取りします。

 

何か手を打つときは、全部署を巻き込むことになるので、責任はとてつもなく重大です。しかし、ここまで流れを作り出せるのは営業だけです。そしてそれが成功した際の喜びは最高です!

 

華やかな世界の主役になれる

基本的にアパレルの花形と言えば、デザイナーやプレスです。

営業の仕事など泥臭いものばかり。

しかし、展示会やショーのシーズンは唯一営業が主役になれます!ショーや展示会シーズンはアパレル業界が一番盛り上がる時期です。

ショーや展示会ではいかに取引先に新作を気に入ってもらうかが大事です。

ここで営業の出番となります。

新商品の良さを説明し、多く発注してもらい、条件の交渉、良い売場の確保、広告の確保など新しいシーズンが最高の状態で迎えられるようにすべてが営業の手腕にかかっています。

いつも縁の下の力持ちの立場である営業が、アパレルが一番盛り上がる時期に一番活躍することが出来ます。

 

まとめ

超多忙なアパレル営業ですが、僕の今があるのはすべてアパレル営業での経験があったからだと思っています。

大抵のことでは動じなくなりますし、こんな仕事でお金もらって良いのかと思えるくらい、アパレル以外の仕事が楽になります

とてもやりがいがあり、熱意を持って取り組める仕事です。

 

自分のすべてをぶつけられる仕事をしてみたい!と思う方は是非一度アパレル営業の世界を覗いてみて下さい!!

 

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