ビームス・アローズ・ジャーナルスタンダードなどの人気セレクトショップのシューズコーナーにどこでも置いてあるのが、今回ご紹介するニューバランス【M1500】です。
大手セレクトショップでは必ず取り扱いがあり、発売から30年経った今でも未だにファンが多く、ニューバランス内でも屈指の人気モデルである事は間違いありません。
個人的にもニューバランスの数あるモデルの中で、上品なデザインと優れた履き心地が好きでお気に入り一足です。
しかし、同年代のM996やM1400など大ベストセラー商品と比べると印象が薄く、あまりフォーカスされることもない残念なモデルであることも事実です。
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M1500はなぜフォーカスされない?
同年代の大ヒットモデルであるM996やM1400のように爆発的な人気が出ない理由として、際立った特徴がないモデルだからでしょう。
クラシカルなデザインとシャープなシルエットのM996
優れた履き心地と”ビッグN”が愛されるM1400
同じ1000番台でもM1300のようにシンプルでクラシックなデザインなわけでもなく、M1700のようにハイスペックな機能を備えているわけでもない。
これと言った特徴がなく、良くも悪くも、普通なのです。
デザイン面においては強い主張がなく、かといってシンプル過ぎるわけでもない。
機能面においても、ハイスペックモデルに比べればその性能は劣るものの、ENCAPを搭載した十分な履き心地のあるモデルです。
個性が強いから、機能性が高いからといっただけでヒット商品になるわけではありません。
この”普通さ”がM1500の魅力なのです。
発売から30年たった今でも、ニューバランスが生産を続けているのは”ファンに選ばれ続けている”という実績があるからこそです。
今回はより多くの方にM1500の良さが伝わるように、その魅力についてご説明したいと思います。
M1500とは
M1500は今からちょうど30年前の1989年にデビューしたモデルです。
ファッション業界の重鎮であるラルフローレン氏が『雲の上を歩いているようだ』と絶賛したニューバランスの名器【M1300】の後継モデルでもあります。
M1400はM1500の後に作られています。
当時、優れた安定性とクッション性を可能にするENCAPを1000番台で初めて搭載したモデルとして話題を呼びました。
1989年に発売以降、ニューバランスの人気モデルの一つとして継続的に販売されています。
現在販売されている1500は3タイプです。今回ご紹介しているイギリス製の【M1500】(M1500にはオールレザータイプも販売されています)の他に、ハイカット仕様の【MH1500】とベトナム製の【MD1500】が存在します。
つい先日、30周年を記念してアニバーサリーモデルもリリースされました!
M1500おすすめポイント
テクノロジー面
当時のニューバランス最新のテクノロジーである一体成型ミッドソール(ENCAP・TPUヒールスタビライザー内蔵)が採用され、優れたクッション性があり安定した歩行を可能にしています。
デザイン面
デザイン面では、SL-1のラスト(木型)が使用され、トウに向かってシャープな作りになっており、全体的にスタイリッシュなシルエットが特徴です。
また、ニューバランス定番のサイドの【N】ロゴは前期モデルのM1300と比べ小さくなっており、刺繍仕様になっています。
この事で洗練されたデザインにアップデートしています。
素材には、アッパーにシンセティックレザーとメッシュを使用し、ソールにはソリッドラバーが使用されています。
前モデルのM1300と比べると、M1300がシンプルでカジュアルな印象であるのに対し、M1500は上質なレザーを使用した、上品で高級感溢れるデザインです。
1000番台唯一のUK製
ニューバランスには安価なアジア製を含めると、【Made in USA】が刻印されたアメリカ製のものと、【Made in England】が刻印されたイギリス製の3種類があります。
基本的にアメリカの工場では、ニューバランスの最新のテクノロジーが搭載されたモデル(M990, M1700, M2040など)が製造されています。
最新モデルと呼ばれるものの大半がアメリカ製になります。
一方イギリス製は、【ヘリテージモデル(過去製品の継承モデル)】(M1500以外ではM576がイギリス製として有名)を主に製造しています。
レザーを使用したモデルや、刺繍を使ったロゴなど落ち着いたデザインの物が多く、アメリカ製に比べ上品なモデルが多いのが特徴です。
カジュアルスタイルにもドレススタイルにも使えるデザイン
当然スニーカーなので、カジュアルシーンで活躍することは間違いありません。
M1500が他のモデルと比べ優れているのは多くのコーディネイトに使える汎用性の高さです。
カジュアルシーンはもちろんの事、ドレスシーンにおいても活躍するのがM1500の魅力です。
ドレスアップした際のちょっとした“ハズし”アイテムとして使えるのがM1500です。
落ち着いたデザインと上質なレザーを使用した高級感は、スーツやジャケパンスタイルと相性が抜群です。
よりフォーマル寄りのデザインが好みであればオールレザータイプもあるので、そちらもお勧めです。
シンプル過ぎず・ハイテク過ぎず
M1300、M1400のようにカジュアルな作りでシンプル過ぎず、M1700やM2040のようにハイテク過ぎない作りが個人的にお勧めのポイントです。
M1300やM1400はカジュアル過ぎて、一見ただのランニングシューズと思われがち。
一方ハイテクデザインが特徴の、M1700やM2040は個性的過ぎると感じる方にまさにピッタリの一足です。
前後モデルと比較
M1300との比較
画像参照:共にhttps://shop.newbalance.jp/shop/
両者を見比べると全体的にランニングシューズ感の強いM1300に対し、M1500は上質なレザーを使用することで高級感が出ています。
ドレッシーなスタイリングにスニーカーを合わせたい時など、M1300だとちょっとカジュアルになり過ぎてしまいます。
そんな時は、M1500を足元に持ってくると、違和感なく収まります。
M1700との比較
M1500とM1700は一見似たデザインですが、実際履いてみると全然違う印象を受けます。
共に細身の木型である、”SL -1”のラストが使われていますが、スッキリとスタイリッシュに見えるのがM1500で、ボリュームがあり存在感があるのがM1700です。
M1500は強い個性のあるデザインに対し、スッキリしたシンプルなデザインであるからです。
また両者のさらに大きな違いはソールの部分で比べる事で見つける事が出来ます。
M1700のアウトソールには耐久性を向上させるN durance、ミッドソールにはクッション性に優れたABZORBが搭載され、当時のニューバランスの最新テクノロジーが惜しみなく使われたハイエンドスニーカーになっています。
その為、全体的にボリュームが出てしまい、M1500と比べるとぼってりしており、好みが分かれるデザインだと思います。
ステッチや継ぎ目なども少なく、M1700よりもスッキリしています。
価格設定
・同じイギリス製のM576:26,000円+税
・M1300:23,000円+税(CLモデルの場合)
・M1400:23,000円~27,000円+税
・M1700:34,000円+税
まとめ
M1500の魅力が少しでも伝わりましたでしょうか?
NBマニアであるエルバスは、長年ニューバランスを愛用していますが、なんだかんだ一番履いていたのはM1500かもしれません。
その汎用性の高さから色違いで購入した数少ないモデルの一つです。
技術面・デザイン面・素材面において数あるニューバランスの中でも最もバランスの取れた素晴らしい一足です。ニューバランスの良いとこどりのM1500、是非一度試してみて下さい。
M1500がデビュー30周年を迎え、アニバーサリーモデルがデビューしました!
僕もM1500は2足愛用しています。
M1500LN(秋・冬用)
M1500NBG(春・夏用)