アパレル販売員に憧れている方、その志望理由は何ですか?
そのブランドが好きだから?
ファッションが好きだから?
華やかに見える業界だから?
販売職を経て何か目的があるのであれば良いです。しかし、ただ単純に上記のような理由でアパレル販売職を目指すのはやめた方が良いです。
必ず後悔します。
長年アパレル営業として多くの販売スタッフの方と接してきましたが、特に目的もなく、憧れ的な志望理由で入られた方の多くが辞めていきました。
今回はアパレル販売職の厳しい現実をお伝えします。
※非常に厳しい意見を言わせていただきます。もちろん『そうじゃない!』アパレルメーカーも存在しますが、今回お伝えする現実が大多数です。
CONTENTS
販売職を目指すべきではない8つの理由
給与が少ない。そして割に合わない。
まず最初に言える事は、給与の額がとても少ない事。アパレル販売職の平均年収はざっくり言って300万円程度です。
僕はいくつかの企業を転職し、給与事情を見てきました、その中の一例をご紹介します。
国産の大手アパレルメーカーの店長(女性・30歳)の年収は賞与込み(賞与と言うかほぼ寸志)で290万ほど。
月の手取りでいくと、20万前後になります。
その給与から自社の制服を購入すると手持ちは16万程度。(ハイブランドなどは貸与のケースもありますがほとんどの場合、社員割引で安くは買えますが、制服は自分で購入します。)
その方は独り暮らしであり、月の支出は
家賃6万、光熱費1万・携帯代1万・食費2万・日用品1万程度。そうすると残りは5、6万程。
そこから貯金を2万して、手元には3、4万円しか残りません。
これが十分と思うかどうかは個人の考え方によりますが、大手アパレルメーカーの店長になったとしても、贅沢な暮らしは出来ません。
店長のレベルにもよって給与の上下ははもちろんありますし、会社によっても給与は異なります。しかし、大手アパレルメーカーの店長でもこれしかもらえないという現実も事実です。
将来成功する可能性が限りなく少ない
同じく給与の低い美容師などは、有名店のカリスマ美容師になって稼ぐ!もしくは独立して自分の店を持つ!という成功の可能性がないわけではありません。しかし、アパレル販売員はカリスマ店員になったところで年収がハネ上がる事はありません。
ハイブランドのカリスマ店長などになれば、1,000万を超える年収をもらっている人もいますが、多くの場合が安い給料で一生雇われの身で終わります。
夢がないです。
将来の選択肢が狭まる
辞めていく方を多く見てきましたが、大半の方は次の仕事場として【一般職(特に事務系)】を希望する人が多いです。
しかし一度販売職に就いてしまうと、一般企業への転職が非常に厳しくなります。一般企業からするとアパレル販売職は専門(特殊)分野の人と思われがちです。
残念ながら勝手なイメージを持たれ【販売しかできない】というレッテルを貼られてしまうのです。
特殊な人を一般企業は避けます。(実際は特殊でも何でもない)PCを使った仕事、事務的作業が苦手だろうという偏見もあります。
その中で転職活動を行うと、企業は同じ一般企業出身の求職者を優先します。
選べる企業の選択肢が非常に少なくなり、売り手市場と言われる現代においても、自分が企業を選ぶのではなく、選んでもらえる企業を探すという流れになってしまいます。とても残念でネガティブな転職活動になってしまいます。
服の好みは変わる。売るより買う方が楽しい。
好きなブランドに入ったとしても、永遠にそこのブランドが好きでいられると思いますか?好みが変わっても、制服として買わなくてはいけません。
デザイナーが変われば、ガラリとブランドイメージが転換するかもしれません。
デザイナーが変わったから、もう好みのデザインじゃないんだよね。なんて他人事のようには言えません。仕事なので好きなくてもお客様にお勧めしなくてはなりません。
実際デザイナーズブランドで働いていた時、デザイナーが退任し、それに伴って退職する販売スタッフがいました。ある意味潔い。しかし、この先同じ様な事が起きたらどうするつもりなのでしょうか?自分に守るべき家庭が出来ても、『好きじゃないから』という理由で転職を繰り返すのでしょうか。
結局のところ、服は自分の好きな物を買うからこそ面白いのです。
指定された服を着ていても面白くないし、必ず飽きます。
自分の好きな服を買った方が絶対楽しいです。
セールの時に販売しているより、買いに行く方が100倍楽しいとは思いませんか?
華やかな世界は幻想
展示会やファッションショーなど、確かに華やかな面もあります。しかしそれはほんの一部。
百貨店やファッションビルの汚れたバックヤードで段ボール荷下ろしをして、商品を検品し、暗いストックルームで棚卸し作業。それが現実です。
何かイベントをやる時などは、閉店後、深夜近くまで作業をして翌朝開店前の早い時間に集合し、最終準備。そこから休む暇もなく、そのまま販売に入るなんて事も日常茶飯事。
華やかに見える部分はほんの一部です。多くは裏方作業が非常に多いのが現実です。
それに言ってしまえば、一販売員が展示会やファッションショーに関わることも基本的にないです。
休みがない
土日休み・祝日休み・GW・年末年始など販売職である限り休みはないと思って下さい。みんなが休みで買い物に出かける時こそ、販売職が働かなくてはならない時です。
一般職の人が当たり前の様に連休を過ごしている時も販売職は仕事です。
長期連休なんてほぼ取れません。一般企業に務めた友達と休みを合わせることが出来なくなり、疎遠になりがちです。
もし、休みをしっかり取りたいと思うのであれば、その時点でアパレル販売を目指すのは辞めましょう。
体を壊す
アパレル販売色はずっと立ち仕事です。そして、バックヤードでは重い商品が入った段ボールの荷下ろし荷積みなどを日々行う事で腰を悪くする方が非常に多いです。
休みも少ないので、体を労わる時間も満足に取れません。
みんなボロボロです。
昇格してもあまりメリットがない
店長になると店長会への出席や書類作業の増加、本社とのやり取りなど非常に多くの事を求められるようになります。働いた分給与として返ってくれば良いですが、役職手当なんて雀の涙ほど。
上記で述べたように、店長でも年収300万に届かない事はざらです。
業務量に対して本当に給与の見返りが少ない職業だと思います。
実際2番手のスタッフなどは、店長の忙しさを目の当たりにしているので、自分は店長にならずこのポジションが良いという人が非常に多いです。あんなに働いても大して給与が変わらない事を知っているのです。
そうなると上が詰まり、さらに下のスタッフの昇格チャンスが減り辞めていくというorz….はまた別の話ですね、脱線してすみません。
まとめ
辛口の意見を述べさせていただきましたので、不快に思う方もいるかもしれません。
しかし、これからアパレル業界を目指そうと思っている方は、こういう現実も少なからずあるのだという事を頭に入れてください。
入ってから後悔したくはありませんよね。
だから、もしあなたが、
このブランドが好きだから。
ファッションが好きだから。
華やかに見える業界だから。
という単純な志望理由なのであれば、絶対にやめた方が良いです。
好きなものは仕事にせず自分で買ったほうが楽しいですよ!
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