元アパレル営業が語る、服が好きならアパレル業界は選ばない方が良い6つの理由。

僕は昔から洋服が大好きで、昔からアパレル業界に入ろうと決めていました。

アパレル業界に入る為に学生の頃からアパレルショップで販売のバイトをし、絶対にアパレルでやっていくという強い思いを持っていました。

そして大学卒業後、念願のアパレル業界に営業職として入社する事が出来ました。

人一倍アパレル業界に憧れを持っていたので、『アパレル業界で働けるなんて最高に幸せだ!!』と日々感じていました。

しかし、歳を重ねるごとに理想と現実の大きなギャップを思い知る事になりました。

ハッキリ言って、洋服が好きだからという単純な理由だけで続けていける業界ではないです。

アパレルの闇について話し始めると長くなってしまうので、それについては別の記事にまとめているので、そちらをご覧ください。

僕は途中から洋服が好きというよりも、仕事自体にやりがいを感じられたのでなんとか10年近く身を置く事が出来ました。

だからこそ言えるのですが、本当に服が好きだからという単純な理由では、やっていける業界ではありません。

洋服が好きだからアパレル業界に入ろうかなって思っている方!

アパレルに就職を決める前にこの記事を是非読んでいってください。

服好きが入らない方が良い5つの理由をご説明します。

 

アパレルだからって思うように服が買える訳ではない

せっかくアパレル業界に入ったのであれば、思いっきりお洒落をして楽しみたいですよね。

国内メーカーの本社勤務であれば、私服の会社も多いので自由な服装を楽しめます。

 

が、アパレル業界って給与条件が良いわけではありません。

 

もの凄く低いとは言いませんが、良くもありません。

その為、そんなに服ばかり買っていられる余裕がないのが現実です。

 

本社勤務でこの状態なので、ショップスタッフはもっと大変です。

残念ながら給与水準は本社の総合職よりも低い上に、自社の制服を買わなくてはいけません。
社割があるとは言え、新作が出る度に買い替えていたら相当な出費です。

僕のショップスタッフの友人は、30歳で名のあるブランドで店長を務めていますが、制服代が引かれた月は手取りが18万以下の場合もあるそうです。

 

この給与で自社以外の服を買いたくても十分に買えるはずもありません。生活するので精一杯です。

 

僕は給与を上げるために、国産企業と比べ比較的給与条件の良い外資系のアパレルに転職しました。

しかし、同じアパレルのカテゴリーであるものの、外資系の企業の場合の本社スタッフは皆スーツの場合が多いです。

 

その為、普通のサラリーマンと同じで私服を着ている時間なんてほとんどありませんでした。

 

だったらアパレル業界にこだわらずに、もっと稼げる仕事に就いて好きな服を思う存分買った方が良いと思ってしまいました。

あれだけアパレルに熱い思いを持っていたのにもかかわらず、ついには他業界へ転職を決めました。

 

欲しいから買うのではなく、買わなくてはならない状況で買う事も

 

金に余裕がないとはいえ、私服通勤なのである程度洋服のバリエーションは必要です。

また僕はアパレルだからお洒落をして出社しなくてはいけないという気持ちが働き、一般の人以上に服を買わざるを得ません。

 

買わなくちゃいけない服って全然面白くないんですよね。

それに、ちょくちょく買ってると本当に買いたかった服にお金が回らず買えなかったりなんて事も。

 

服は好きな時に好きな物を買うのが一番です。

 

段々服選びが面倒になる

最初の頃はお洒落をして出社する事が楽しいですが、徐々に面倒になってきます。毎朝何を着ていくか悩んだりする時間が馬鹿らしくなってきます。時間も勿体ないですし。

 

何も考えずスーツや制服があった方がよっぽど楽です。

 

洋服の好みは変わる

これ本当に思うんですが、人の好みって変わります。

僕は学生の頃コムデギャルソンが大好きで、こんな素晴らしいブランドはないと思っていました。

そしてこの憧れの企業に絶対入りたいと思い就活をしました。しかし結局、販売職の内定しかもらえませんでした。

『販売職でもいいから好きな会社に入ろう!!』と思いましたが、周りからの反対や、営業になりたいという思いもあったので、泣く泣く総合職で内定をもらえた会社に入りました。

今思えば、本当に入らなくて良かったと思っています。

あれだけ好きなブランドで、いくら使ったか分からないほどお金を費やしましたが、今現在手元に一着も残っていません。

全部売ってしまいました。

見る分には良いですが、『実際お金を出して買うか?』と聞かれれば、即答で『NO』です。

全く欲しくありません。

入社して飽きてしまっていた事を思うとぞっとします。嫌でも制服として着なくてはいけない上に、給与も満足出来ていなかったはずです。

好みは変わるのでやはり服は仕事にせずに、好きなように買うのが一番です。

 

お金の使い道も変わる

自分だけに投資できる独身であれば、何に使おうが勝手ですが、結婚や出産をすればお金の使い道も変わってきます。

少しでも節約したいと思っていても、仕事の為に制服を購入しなければならず、痛い出費に苦労しているスタッフを多く見てきました。

また、僕自身がそうでしたが、歳を重ねるごとに欲しいものが変わってきます。

昔は洋服だけ買えれば良いと思っていましたが、今は車やインテリア、植物など欲しい物が多くなり、正直洋服は二の次になっています。

将来も服だけにお金を費やせますか?

アパレル業界はみんなお洒落なわけじゃない

お洒落なオフィスでお洒落な人たちが仕事をしているなんて幻想です。

アパレルのオフィスなんて在庫のダンボールが山積みになっています。
(※注意 すべての会社がそうなわけではありません)

そして疲弊した年配のスタッフ達は、ヨレヨレのシャツにダボダボのパンツを履き、便サンを履いてまるで休日の親父のような恰好で仕事をしています。

服に興味のない人も沢山います。

自分もこのままいたら、お金もなく、疲弊し同じようになるのかなあ…なんてとても不安になりました。

アパレルだからってみんながみんなお洒落に気を使っている業界ではないのです。

 

まとめ

あれだけアパレルに強い思いを持っていた僕でさえ、好みやに洋服に対しての考え方は変わるので、単純に洋服が好きってだけじゃダメって事が少しはお分かりいただけましたでしょうか。

いやいや、僕は私はずーっと洋服だけを好きでいられる。という方もいらっしゃるでしょう。
でもアパレル企業に勤めている限り、そんなに裕福な暮らしは出来ないので、結局買えませんよ。

もちろん大手に行けばそれなりの給与をもらえるかもしれませんが、残念ながら、今アパレル業界は大不況です。

洋服は好きな時に好きなものを買うのが一番です。

それでは。

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